アメリカ健康保険の基本・ネットワークとその種類 – HMO, PPO, EPO

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アメリカの健康保険/Health Insurance の仕組みは日本と非常に異なり、医療費も保険料も高額なだけに、知らないと損をしてしまうことにもなりかねません。

ですので、今日はアメリカの健康保険を知る為の基本となる次の項目について説明していきます!

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ネットワーク/Network とは?

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『ネットワーク/Network』とは、医師や病院、その他の健康管理に関連するサービスを提供する人や施設の集団のこと

を言います。そして、このネットワークは、

医療サービスをプランのメンバーに、ディスカウント価格で提供する事を保険会社と契約しています

これは、プロバイダー・ネットワーク/Provider Network と言われることもあります。

そして、ここで言う『プラン』が、皆さんが購入される健康保険/Health Insuranceで、メンバーがその保険の加入者です。

自分の健康保険プランが契約しているネットワークの事を、インネットワーク/In-Network と言い、契約していないネットワークのことを、アウトオブネットワーク/Out-of-Network と言います。

このネットワークにはいくつかの種類があって、皆さんも聞いたことがあると思いますがPPOHMOは、そのネットワークの種類のことなんですね。

Networks EPO&PPO

このようにネットワークを通じて医療を提供する仕組みをマネージド・ケア/Managed Careと言います。マネージド・ケアの仕組みによって、不要な医療費の発生を避けることができ、結果、医療費を抑えることができるようになっています。

次にHMOやPPOについて説明していきます。

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HMO(エイチ・エム・オー)とは?

まず、HMOですが、HMOとは、ヘルス・メンテナンス・オーガニゼーション/Health Maintenance Organizationの略で、大きな病気にならないように予防する事にフォーカスした医療サービスを提供することで、高騰する医療費を抑えることを目的に作られたネットワークです。

HMOネットワークの健康保険のメンバーは、通常、プライマリ・ケア・フィジシャン/Primary Care Physician (PCP)を指定する必要があり、このPCPがメンバーの健康管理をするという仕組みになっています。

このPCPは、内科医、全科診療医、小児科医、ファミリー全科医、などでスペシャリストではありません。

PCPの別名をゲイト・キーパー/Gatekeeper と言って、その言葉の意味から想像ができると思いますが、HMOのメンバーはまずPCPの診断を受けて、より専門的な医療サービスが必要かどうか判断されます。専門医が必要と判断されたら、その専門医を同じネットワークの中から紹介/Referral してもらうことができます。PCPによって初めてゲートが開かれるんですね。

次に、コストについてですが、通常、HMOのメンバーの医療費自己負担額は少なめで、プランの保険料も他のプランに比べると安いです。

HMOプランのメンバーが必ず覚えておかなければならないのは、アウトオブネットワークのプロバイダーからサービスを受けると、そのHMOの保険ではカバーされないので、発生した医療費は全て自己負担になります。

アウトオブネットワークのプロバイダーは、そのメンバーに関してどの保険会社とも契約をしていないので、彼らの好きな金額を請求できることになり、メンバーは非常に高額の請求書を受け取ることになるかもしれません。注意が必要です!

次は、PPOについて説明します。

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PPO(ピー・ピー・オー)とは?

次に、PPOとは、プリファード・プロバイダー・オーガニゼーション/Preferred Provider Organization の略で、日本人の中ではとても人気のあるプランですね。どうして人気があるかというと、PPOプランでは、加入者がそのネットワーク内のドクターや医療サービス機関、どこでも自由に行くことができるからです。HMOと違ってPCPを選ぶ必要もなければ、紹介/Referralを事前に得る必要もありません。

メンバーがPPOのネットワーク内で医療サービスを受けると、医療サービスはメンバーのディスカウント価格で受けられることになりますが、HMOと違って紹介状がいらないのでどこにでも自由に掛かれます。利用できる医療プロバイダーに制限がないので、保険料はHMOより高くなります。

PPOプランのメンバーが気をつけなければいけないのは、自分が持っているプランのネットワーク内に、自分の主治医や診て貰いたいドクターがいるかどうか、掛かる前に確認する。と言う点ですね。

もしも自分が診て貰いたいドクターがインネットワークでなく、アウトオブネットワークで医療サービスを受けた場合、PPOプランは医療費の一部をカバーしますが、インネットワークより高い医療費請求を受けることになりますので、注意が必要です。

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EPO(イー・ピー・オー)とは?

EPOとは、エクスクルーシブ・プロバイダー・オーガニゼーション/Exclusive Provider Organization の略で、保険プランの加入者は、排他的に(Exclusively)その医療プロバイダー・ネットワークを利用しなければならならないことからこの名前が付きました。

もう少し簡単に言うと、HMOのようにPCP(プライマリー・ケア・フィジシャン/Primary Care Physitian)を決める必要がなく、紹介なしにネットワーク内のプロバイダーならどこにでも行くことができますが、PPOのようにアウトオブネットワークの医療をカバーすることはしません。

ですので、EPOは、HMOとPPOの中間に位置すると考えることができます。

EPOプランの下で受けられるサービスは、通常、医学上必要/Medically Necessary とみなされる医療サービスや、HMOの様に、その医療サービスを受けることで、長い目で見た場合に医療費がおさえられる(大きな病気の予防になる)というようなサービスに限定されます。

HMOプランと同様に、アウトオブネットワークのプロバイダーから受けたサービスに対する医療費は、全て自己負担になってしまうことを覚えておく必要があります。

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まとめ

アメリカの健康保険/Health Insurance は、それぞれの保険会社のネットワークによって種類があり、そのうちの主なネットワークがHMO、PPO、EPOです。それぞれの特徴を理解して加入する事で、アメリカの高額医療費を避けることができますね。

皆さんに是非覚えておいていただきたいことは、どのプランを購入したとしても、

インネットワーク/In-Networkの医療プロバイダーを利用する

って事ですね。それによって、医療費を抑えることができますので。

こちらの記事を読んでいただくと、アメリカの医療費がどのくらい高額になるかどうかも分かるかと思います。

アウトオブネットワークの医療費請求、どのくらい高額か想像できますか?

HMOもPPOもEPOも、それぞれ良い点と悪い点があります。もしもプラン選択で迷われたら、是非、お気軽にご連絡くださいね。

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