3月11日にバイデン大統領がサインし、
「The American Rescue Plan Act of 2021」
が正式に法律になりました。
この法律は、医療費を削減し、ヘルスケア・カバレージへのアクセスを拡大し、健康保険のマーケットプレイス/Marketplaceを通じて健康保険を購入する全ての人が、保険料に充てられるタックス/Tax Creditを受けられるようにするための法律です。
と言うと、健康保険そのものにフォーカスが行きますが、、
保険料を下げることによって、その分浮くお金を、COVID-19パンデミックで貧窮している家庭では、家賃や光熱費、クレジットカードの支払いにまわすことが出来るようになりますよね。そういう形で人々をレスキューします!
というのがこの法律の目的です。
まだまだ、できたてホヤホヤの法律で、現在、CMSやHealthcare.govといったアメリカ合衆国政府の機関も、それぞれの州も、健康保険マーケットプレイスも、また、保険会社も、大急ぎでこの法律に対応をしているところです。
私の方でも、まだ大まかな情報しかありませんが、今日は、この「The American Rescue Plan Act」がどういった法律なのか、どうやって人々をレスキューしてくれるのか、ざっくりとですが、ご案内していきたいと思います。
The American Rescue Plan Act とは?
the American Rescue Plan Act とは?
ではここから、ARP(the American Rescue Plan Act)が具体的にどういう事をしてくれるのか、説明していきます。
1.保険料を下げ、医療費負担を下げる!
ARP(the American Rescue Plan Act)は、世帯収入の8.5%を越えない保険料のプランを少なくとも2つは選択できるようにすることによって、現在、健康保険マーケットプレイスを通じてファイナンシャル・アシスタンスを受けている900万人の医療保険のコストを削減します。
より分かりやすく例に挙げて言うと、
- 多くの場合で、保険料は平均して1人あたり月額$50、保険契約あたり月額$85の保険料減少する
- 保険プランのメンバーの5人のうち4人(American Rescue Planの前で言うと、69%のメンバー)は、月額$10以下のプランを見つけることができ、そのうちの50%以上(American Rscue Plan前でいうと14%のメンバー)は、月額$10以下のシルバー・プランを見つけることができる
- Heathcare.govの登録者の4人に1人は、現在支払っている保険料と同じか、それより低い保険料で、より自己負担額が低い、高いレベルのプラン変更することができる。(Cost Sharing Reductionsの対象となっているプランに登録をしている人を含めて、すでに最高レベルの健康プランに登録している人を除く)
例えば:
・年収$70,000/Yearの無保険のご夫婦は、毎月の保険料を$1,000以上節約できる
・年収$90,000/Yearの4人家族は、彼らの保険料が月額$200減少する
・年収$19,000/Yearの独身者なら、月額保険料なしの健康保険プランを見つけることができ、平均して月額約$66の節約ができる
という事です。色々書きましたが、とにかく、マーケットプレイスを利用することで、もっと保険料が安くなる。という事ですね。
これは嬉しいですね!
2.もっと多くの人が健康保険の費用を節約できるようになる!
更に、ARP(the American Rescue Plan Act)は、現在健康保険に加入していない約1490万人が、保険料を節約して、必要なカバレージを手頃な価格で見つけることができるようにします。
- 推定360万人の無保険者が、新たに医療保険の保険料をセーブできるようになる。
- FPL(Federal Poverty Level)が150%未満でPTC(Premium Tax Credit)に資格のある人は、ベンチマーク・マーケットプレイス・プランの保険料に対する補助金が100%対象となるため、180万人の無保険者が、ゼロダラー・ベンチマーク・マーケットプレイス・カバレージの対象となると推定される。
- 更にFPL(Federal Poverty Level)が150%から400%の950万人の無保険者は、保険料の自己負担額を削減するための追加の財政支援の対象となる可能性がある。
私のいるカリフォルニアでは、4月12日から新たなスペシャル・エンロールメントが始まりますが、つまり、今、無保険の人は、これを機にマーケットプレイスで健康保険に加入すると、以前よりももっと魅力的な保険料で健康保険に加入することが出来るようになるわけです。
3. 人種による健康格差に取り組む!
最後に、ARP(the American Rescue Plan Act)は、保険カバレージを拡大し、コストを削減することによって、歴史的に無保険のコミュニティ、特に健康に関する著しい格差に直面したコミュニティが、健康保険カバレージにアクセスできるようにし、COVID-19パンデミックの中、またはその後も、彼らの医療を受ける機会が改善されることをサポートします。
- COVID-19パンデミックは、特定の人種および少数民族の間で、感染症、入院、死亡率、予防接種率と言ったいくつかの分野において、深刻な健康格差を悪化させています。彼らは同時に、失業や健康保険の喪失を不釣り合いに高い割合で経験している人たちでもあります。
・48,000人の無保険のアメリカン・インディアンとアラスカ先住民は、新たに医療保険の費用を節約することが出来るようになり、21,000人が$0のベンチマーク・マーケットプレイス・プランの資格があります。
・730,000人の無保険のラテン系アメリカ人は、新たに医療保険の費用を節約することが出来るようになり、580,000人は、$0のベンチマーク・マーケットプレイス・プランへ加入することができるようになります。
・360,000人の無保険の黒人、およびアフリカ系アメリカ人は、新たに医療保険の費用を節約することが出来るようになり、328,000人が$0のベンチマーク・マーケットプレイス・プランへ加入することが出来るようになります。
・197,000人の無保険のアジア人、ハワイ先住民、太平洋諸島系の人々は、新たに医療保険の費用を節約することが出来るようになり、50,000人は$0のベンチマーク・マーケットプレイス・プランへ加入することが出来るようになります。
- バイデン・ハリス政権は、更に健康保険カバレージへのアクセスを拡大し、メンタルヘルスサービスおよび、健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health) に取り組むコミュニティベースのプログラムへのアクセスを改善しています。
という事です。色々書きましたが、まだ、この法律について書かなかったこともありますので、また、別の機会に記事にしていきたいと思います。
とにかく、この法律の恩恵を受ける為のポイントは、健康保険のマーケットプレイスを利用して保険に加入することです。
現在、保険会社に直接申込をして加入するオフ・エクスチェンジ・プラン/Off-Exchange Planに加入されている方も、マーケットプレイスの健康保険にスイッチする事で、より保険料が安くなります。
なんと、カリフォルニアでは、Off-Exhangeプランから、マーケットプレイスの同じプランにスイッチすると、既に発生している今年の1月1日以降のディダクティブルも、プランのスイッチ後、マーケットプレイス・プランに持ち越しができるとの事です。すごいですね!
他の州でもできるのかもしれませんが、現時点では未確認です。
ARP(the American Rescue Plan Act)は、様々な形で保険料、医療費を削減し、COVID-19パンデミックで厳しい状況に置かれているご家庭を救う法律です。これを機に、より安いプランに変更しよう!もしくは、無保険だったがこれを機に加入しよう!という方は、是非、ご連絡くださいませ。
ワクチンを接種された人が増えてきましたが、まだまだパンデミックは終わっていませんので、ガードを緩めず、頑張りましょう!ありがとうございました!