メディケア受給者は、メディケア・アドバンテージ・プランとプリスクリプション・ドラッグ・プランのオープンエンロールメントの際に、強引なセールスや詐欺にあわない様に、法律で守られている事をご存じでしょうか。
メディケア/Medicareを管理しているのは、センター・フォー・メディケア＆メディケイド・サービス/Center for Medicare & Medicaid Servisesというアメリカ合衆国の機関です。略してCMS。
メディケアについての全てが分かるメディケア・ドットガブ/Medicare.gov は、このCMSの管理下で、このサイトから入手できるメディケアについての発行物はCMSの発行です。
皆さんおなじみのメディケア&ユー↓もCMS発行物ですね。右下にCMSのロゴがあります。
もちろんCMSが発行する資料はすべて英語なのですが、スパニッシュや中国語に翻訳されている資料もたくさんあります。一方で、残念ながら、日本語に訳された資料は、ものすごーく少ないです。
そのものすごーく少ない日本語に訳された資料の中の1つに、「メディケアのプランおよび個人情報保護に関するクイックファクト」。という物があります。この資料が、冒頭でお伝えした、メディケア受有者が法律で守られている事に関連しています。
この↑画像をクリックすると、この資料のPDFファイルが確認＆ダウンロードできます。全部で2ページの簡単な資料ですので、是非、クリックして、ご確認ください。
この資料に付けられたタイトル『メディケアのプランおよび個人情報保護に関するクイックファクト』からでは、何のことやら、ピンとこないと思いますが、簡単に言うと、この資料で挙げられている事は、私たちエージェントや保険会社がしてはいけない“禁止行為”です。
更に別の言い方をすると、メディケア受給者は、これらの行為が行われるべきでないことを知っていれば、自分の身を守ることができます。
- お客様の社会保障番号、銀行口座番号、クレジットカード情報を聞くこと。
- プラン加入処理に関する料金をお客様に請求すること。
- お客様に不要なEメールを送信すること。
- 既にプランの会員ではない、あるいはプランの電話をお掛けするというお客様の許可なしで、お客様に電話すること。会員である場合は、加入を処理した代理店からお客様に電話を差し上げます。
- メディケアのプランへの加入を目的に自宅を訪問すること。
- ご相談の製品についてお客様が（書面あるいは録音機能付き電話での話し合いで）合意されていないにもかかわらず、プランに関する話し合いのために面会予約をすること。
- 面会予約の間、社員はお客様が話を聞きたいと合意している製品に関してのみ、販売活動を行うことができます。
- プランの販売活動中に、現金を提供したり、食事をごちそうしたりすること。
- お客様から電話や加入依頼がないにもかかわらず、電話で薬剤保険プランに加入させること。
- お客様に電話あるいはインターネットで支払いを求めること。プランはお客様に必ず請求書を発送します。
- メディケア医療保険プランあるいは薬剤保険プランの販売活動の間に、年金、あるいは生命保険などの保険関連以外の商品を販売すること。
- 診察室あるいは、病院の患者室などの医療ケアを受ける場で、プランについて話すこと。
- 健康フェアやカンファレンスなどの教育イベントの場で、プランを販売、あるいは加入させること。
- 「この保険に加入しなければ、来年の保険補償対象から外される」などと言って圧力をかけ、プランに加入させようとすること。
- お客様の友人や家族に販売するために、氏名や電話番号の提供を求めること。
- お客様が加入準備をする前に、加入フォームに署名するよう求めること。お客様は、加入する準備ができて初めて署名を行わなければなりません。
この直前に私が書いたの記事、メディケア Q&A 『この時期、メディケア関連の手紙が大量に・・どれを信じればよい？』にも書きましたが、私たちエージェントや保険会社は、メディケア・アドバンテージ・プランとプリスクリプション・ドラッグ・プランの販売に当たっては、非常に厳しく規制されています。その規制の一部がまさにこれ↑ですね。
この時期、メディケア・プランについて、電話や面談、Eメールでのやりとり等が発生すると思いますが、ここ↑にあるような場面で、「いや、ちょっと違わないか？」と思ったり、不愉快に感じることがあれば、その時にははっきり「NO」、「それはできません」、「結構です」、「不愉快です」と発言してください。
私たちエージェントは、毎年メディケア・アドバンテージ・プランとプリスクリプション・ドラッグ・プランの販売の為に、こういったルールを守るトレーニングのコースを、お金を払って受けなければなりません。そうしてトレーニングを終了してサーティファイドされたエージェントのみ、保険会社の商品を販売する権利を得ます。
もしも、ルールを守らなければ保険会社と契約ができなくなり、仕事ができなくなります。最悪の場合はライセンス剥奪です。ですので、普通のエージェントは、こういった事を守らずに州の保険ライセンスや保険会社との契約を棒に振るような事はしないです。
もちろん私も、きちんとルールを守って、こういった行為は行いません！
このメディケアのオープンエンロールメント中、ブローカーやエージェントと接する機会もあるかと思いますが、どうか、私たちがテキトーな事をして、ただただ金儲けの為に商品を販売している訳では無いことをご理解ください。
私たちエージェントやブローカーをうまく利用することで、1年間に何百ドルも出費を抑えたり、思わぬ情報を得て保険プランのキープが楽になるかもしれません。
そうやって、上手くブローカーやエージェントを利用して、自分を守りながら、ベストなプラン選択をしてください。
資料の2ページ目の初めに、次のような記載がありますが、もしもこのオープンエンロールメントの期間中に、メディケア・アドバンテージ・プランとプリスクリプション・ドラッグ・プランに関連して『騙された！』なんて感じるような事があったりしたら、こちらの番号へ電話してリポートしてください。
これらの規則に違反する者や資料に対しては決して返答しないでください。電話番号 1-800-MEDICARE (1-800-633-4227) までお電話のうえ、問題についてご報告ください。TTYをご利用の方は必ず、1-877-486-2048までお電話ください。
保険会社とエージェントがメディケア・アドバンテージ・プランとプリスクリプション・ドラッグ・プランを販売できるのは、10月15日から12月7日までの期間のみです。この間、メディケア受給者の方が、嫌な思いをすることなく、来年に向けてベストな決断ができることをお祈りしております。
