オバマケアの健康保険が授乳をサポートする器具や関連の費用をカバーすること、ご存じでしたか?
これは、オバマケア/Obamacare の法律の決まりで、健康保険は、搾乳機/Breast Pumpなどの授乳サポート関連費用や授乳カウンセリングの費用をカバーしなければいけない事になっています。授乳中のお母さんや妊婦さんには嬉しい決まりですよね!
オバマケアの公式ウェブサイトである Healthcare.gov では次のように説明しています。
Health insurance plans must provide breastfeeding support, counseling, and equipment for the duration of breastfeeding. These services may be provided before and after birth.
こういったサービスの提供はマストなんですね!そして、嬉しいことに、搾乳機/Breast Pump は、多くの保険会社が妊娠中や授乳中の女性にタダで提供しているようです。
どういう保険ならこの制度が利用できる?
これは、オバマケア/Obamacareの法律『The Affordable Care Act (ACA)』の決まりなので、この法律が制定された2010年3月23日以降にできた健康保険プランには適応されます。健康保険のマーケットプレイス/Marketplace を通じた保険でも、保険会社に直接申込みをした保険でも大丈夫です。
逆に、グランドファーザー・プラン/Groundfathered Health Plan、つまり2010年3月23日よりも前に存在していた健康保険はグループ保険でも個人の保険でも、この制度は利用できません。また、メディケイド/Medicaid(カリフォルニアではMedi-Cal)でも、残念ながらダメなんですね。
どうすればタダで搾乳機がもらえる?
実は、このオバマケア/Obamacareという法律では、こういった費用をカバーすることを要求していますが、どういった搾乳機かや金額などを細かく制限をしていません。その為、それぞれの保険会社はこの法律を、それぞれ違った形で解釈しています。なので、
加入者は保険会社に、具体的にどういった物が保険でカバーされるのかや、どういう方法で器具を入手できるのかを確認する必要があります。
例えば、アンセム・ブルー・クロス/Anthem Blue Cross は、インネットワーク/In-Networkの耐久性医療器具(デュラブル・メディカル・イクイプメント/Durable Medical Equipment(DME))のプロバイダーからの購入のみと限定していて、TargetやWalmart といった小売店での購入は適応されません。
病院やファーマーシーで入手するように要求している保険会社もあれば、まずメンバーが小売店で購入し、それを後から弁済する。という方法を取っている保険会社もあるようです。
保険会社に確認するべき項目は?
それぞれの保険会社やプランによってこの制度の下で利用できるサービスが異なるだけでなく、皆さんもご存じのとおりアメリカのサービスはいい加減だったり、親切でないこともたくさんあります。そんな中で、この制度を最大限に利用するためには、小さなことでもどんどん保険会社に質問して、確実にカバーされる事を保証を取っておくべきです。
そのヒントになる質問事項をここにいくつか挙げますので、保険会社に電話をする前の参考にしてみてください。
1. 搾乳機は購入なのかそれともレンタルか?レンタルの場合、期間に制限はあるか?
2. カバーされる金額の上限はあるのか?
3. 特定のタイプ(手動か伝道)や特定のメーカーの搾乳機に限定されているのか?
4. 処方箋が必要かどうか?もしも必要な場合誰からもらうのか。小児科?産婦人科?
5. 子供が生まれる前にもらえるかどうか?
6. 小売店、たとえばターゲット/Target、ウォルマート/Walmart、べビザラス/Babies ‘R’ Us 等で買った分は、後から弁済してもらえるか?
8. 特定のプロバイダーに行く必要があるか?
9. 自分が欲しい搾乳機をプランでカバーしていなかった場合、プランでカバーする搾乳機の金額のみを弁済してもらい、差額を自己負担することは可能かどうか?
11. 母乳パッドや哺乳瓶 といったその他の授乳関連アイテムはカバーされるのか?
12. 欲しい搾乳機が保険会社指定のプロバイダーで品切れだった場合、自分で小売店から買って、あとから弁済してもらうことはできるか?
13. 授乳カウンセリングを受けるために、プリスクリプションや事前承認が必要か?
14. 授乳カウンセリングの回数に限度があるか。または、金額の限度はあるか?
15. どの授乳カウンセラーに診て貰えるか?制限はありますか?アウトオブネットワークのカウンセラーはダメか?
授乳サポート関連にかかわらず、保険会社とのやり取りには基本なことですが、リファレンス番号をもらったり、担当者名を聞いてメモを残したり、資料を請求したりして、アメリカに住む日本人女性もこういった制度をフル活用されることを期待しています!