メディケア/MedicareのパートAやパートBへのエンロールメントや、メディケア・アドバンテージ・プランの申し込み・変更は、いつでもできるわけではなく、ある限られた期間にしかでできないことになっています。
そして、その期間には次のようにいくつかの種類があり、その期間を逃すと、罰金が発生してしまうこともあるんですね。今日は、このメディケア関連のさまざまな期間について説明していきます。
⑤ディスエンロールメント・ピリオド → オープン・エンロールメント・ピリオド
①イニシャル・エンロールメント・ピリオド/Initial Enrollment Period
まず、イニシャル・エンロールメントですが、これは誰にでも一生に一度必ずある期間で、
65歳になる月の3ヶ月前から始まり、65歳になる月から3ヶ月後に終わります。
この合計7ヶ月の間をイニシャル・エンロールメント・ピリオド/Initial Enrollment Periodと言い、この期間にメディケア・パートAやパートBにサイン・アップすることができます。
例えば、お誕生日が7月4日だとすると、誕生月の3ヶ月前、つまり4月1日からイニシャル・エンロールメント・ピリオドが開始され、誕生月後の3ヶ月間、つまり10月31日まで続きます。
もしも最初の3ヶ月間に、パートAやパートBにサインアップしたら、ほとんどの場合でお誕生月の1日からカバレージがスタートします。お誕生日が7月4日で、5月にサインアップしたら、7月1日からメディケア受給開始となります。
もしも65歳になった月や、その後の3ヶ月間にパートAやパートBにサインアップすると、メディケアの開始はそれ以降、遅れることになります。
②アニュアル・エレクション・ピリオド/（AEP/Annual Election Period）
次は、アニュアル・エンロールメントですが、これは
毎年10月15日～12月7日
の約2ヶ月ほどの期間で、メディケア受給者の方はこの期間に、メディケア・アドバンテージ/Medicare Advantage Planに参加したり、プランを変更したり、または参加を止めたりすることができます。
そして、この期間中の変更は、翌年の1月1日から有効になります。
③ジェネラル・エンロールメント・ピリオド/General Enrollment Period
次は、通常のメディケア受給者にはあまり関係がない期間になるかもしれませんが、ジェネラル・エンロールメントという期間があります。ジェネラル・エンロールメントは、
毎年1月1日～3月31日
の3ヶ月間です。そして、この期間に何ができるかと言うと、
①のイニシャル・エンロールメント・ピリオドにメディケア・パートAやパートBにサインアップしなかった方が、サインアップできる期間
になっています。この期間に申込みしたパートAやパートBは、その年の7月1日から有効になります。
そして、残念ながら、この期間に申込みをした方には、レイト・エンロールメント・フィー/Late Enrollment Fee と言って、パートAやパートBでカバーされていなかった期間に応じた罰金が加算される可能性があります。
④スペシャル・エンロールメント・ピリオド/Special Enrollment Period
スペシャル・エンロールメントは、特別な情況の中でだけ与えられる申込みの期間です。
例えば、雇用主スポンサーの保険を失った場合のA.メディケアパートAやパートBへのサインアップと、引越しなどをされた場合のB.メディケア・アドバンテージ・プランへのサインアップといったような状況です。
A. メディケア・パートAやパートBのスペシャル・エンロールメント
雇用先提供や、それ以外の保険でカバーされている為、65歳になった時にメディケアの申し込みをしなかった方は、
- その保険でカバーされている間
または、
- 雇用の終了、もしくは雇用主提供の保険が終了してからのどちらか早い方の次の月から8ヶ月間
は、スペシャル・エンロールメントで、この期間にはいつでもパートAとパートBにサインアップすることができます。このスペシャル・エンロールメントは、通常、ペナルティは発生しません。
B. メディケア・アドバンテージとPDPのスペシャル・エンロールメント
メディケア・アドバンテージ・プランや、プリスクリプション・ドラッグ・プラン/PDPは、通常1年間プランを維持しなくてはなりませんが、特定の状況では、プランを変更したり、止めたりするスペシャル・エンロールメントが適応されるます。その可能性がある状況とは、次の様な場合です。
- プランのサービスエリア外に引越しした時
- メディケイドに適応することになった時
- プリスクリプション・ドラッグ・プラン/PDPに対する援助を受けられるようになった時
- リハビリ施設やナーシングホームなどの施設に入居した時
⑤ディスエンロールメント → メディケア・アドバンテージ・オープン・エンロールメント
2018年までは、
毎年1月1日～2月14日
は、『メディケア・アドバンテージ・ディスエンロールメント期間/Medicare Advantage Disenrollment Period 』と言って、メディケア・アドバンテージやプリスクリプション・ドラッグ・プランに加入されている方が、そのプランをキャンセルし、オリジナル・メディケアに戻ることができる期間でした。
これは、申し込みの為の期間ではなく、逆に止める為の期間です。
どうしてこういう期間があるかと言うと、メディケア・アドバンテージや、プリスクリプション・ドラッグ・プランは、通常この期間を逃すと、その後キャンセルすることはできず、その年はそのプランを持ち続けなければならないからです。
これが、2019年1月1日から新たに『メディケア・アドバンテージ・オープンエンロールメント・ピリオド』になりました。期間は、
毎年1月1日 ～ 3月31日
です。詳しくは、是非、こちらの記事『メディケア2019年1月1日からの新ルール『メディケア・アドバンテージ・オープン・エンロールメント』をご参照ください。
まとめ
メディケアの申し込みやキャンセルには次の5種類があり、それぞれ期間が異なります。適切なタイミングで、適切な手続きをしないと、罰金を払うことにもなりかねませんので、ご注意ください。
①イニシャル・エンロールメント
②アニュアル・オープン・エンロールメント
③ジェネラル・エンロールメント
④スペシャル･エンロールメント
⑤ディスエンロールメント → オープン・エンロールメント
迷われた場合は、いつでもお気軽にご連絡くださいね！
