オバマケア・スペシャル・エンロールメントとは – 健康保険の申込みがオープン・エンロールメント外でできるチャンス!

special enrollment スペシャル エンロールメント

2016年度の健康保険のオープン・エンロールメントは1月31日で終了しましたので、個人で健康保険に申し込みをする事は、特別な理由が無い限り、今年はもうできません。

今、健康保険を持っていないという方が、次に保険の申込みをができるのは、2016年の11月からスタートする、2017年のオープン・エンロールメントになります。

ただ、そうは言っても、人生には思いがけない出来事はつきもので、そういった出来事の内容によって、自分の意思に反して健康保険を失ってしまった。新たな保険が必要です!という状況はたくさん考えられます。そういった状況の元では、健康保険の申込みをすることができ、これをスペシャル・エンロールメント/Special Enrollmentと言います。

スペシャル・エンロールメント/Special Enrollment とは

スペシャル・エンロールメントとは、オープン・エンロールメント期間外にクオリファイング・ライフ・イベント/Qualifying Life Eventのもとで可能になる健康保険の申込みのことです。

家族の状況が変化するライフ・イベントが起こった日から、または、それまで持っていた保険を失う日から60日間はスペシャル・エンロールメントの権利があり、この期間をスペシャル・エンロールメント・ピリオドと言います。また、スペシャル・エンロールメントはこのイベントが起こる最大60日前から認められる場合もあります。

クオリファイング・ライフ・イベント/Qualifying Life Event

では、そのスペシャル・エンロールメントに該当する為の理由となるライフ・イベント(正式には、QLE/クオリファイング・ライフ・イベント/Qualifying Life Event)とは、どんなイベントかというと、

① 子供が生まれた、または、養子を迎えた

② 結婚して、新しいハウスホールドのメンバーになった

③ それまで持っていた保険を失った

④ 別の州/国から引越してきた

⑤ 保険に影響するような収入の変更があった

⑥ U.S. citizenになった

⑦ 出所してきた

⑧ 家庭内での扶養状況の変化があった

⑨ 保険でカバーされていた家族の死

⑩ 26歳以上になり親のプランから離れる

といったような、多くの方に普通に起こりえる出来事があげられます。どの状況も、そのタイミングでその人が健康保険の申込みするをこと納得できる状況であるはずです。どうしてそう付け加えるかというと、時々、このスペシャル・エンロールメントの意味をあまり考えないで申込みをしようとする方がいて、却下されることが明らかな無茶な申込みがあるからです。

例えば、①の出産や養子の場合ですが、これはあくまでも「この子供に保険が必要です」という事で、これを期に「出産したので私も保険に申込みます」という親の申込みではありません。

ちなみに、出産の場合は、その子供を親の保険にDependentとして加え、カバレージを誕生日まで遡って発生させることができます。例えば、1月10日に生まれた子供を、2月1日に親の保険に追加したら、その子供は1月10日からその保険でカバーされていたことになり、生まれてからすぐに発生したその子供に対しての医療費もその保険でカバーされることになります。もちろんその場合の子供の保険料は、保険会社によって計算されて、加入者は後から支払う事になります。

happy family with a baby

スペシャル・エンロールメントの申込み方法は?

スペシャル・エンロールメントの方法ですが、これは、通常の申込みと同様に、マーケットプレイスオン・エクスチェンジプ・プラン/On-Exchange Plan に申込みをするか、保険会社に直接申込みをしてオフ・エクスチェンジ・プラン/Off- Exchange Plan に申込みをするかのどちかによって違います。

実際の申込み手続きは、通常のオープン・エンロールメントと同じですが、スペシャル・エンロールメントの場合には、そのライフ・イベントがあったことを証明する必要がある。という点が異なります。

マーケットプレイスへの申込みなら、申込み手続きのプロセスにそのライフ・イベントについて説明する必要があります。また、保険会社への申込みの場合は、保険会社にもよりますが、そのスペシャル・エンロールメントをサポートする書類(Supporting Document)を申込みと一緒に提出しなければなりません。

マーケットプレイス/Marketplace については、「オバマケア・健康保険マーケットプレイスとは?- What is Health Insurance Marketplace」も是非、ご参考になさってください。

スペシャル・エンロールメントをサポートする書類

スペシャル・エンロールメントで、オフ・エクスチェンジ・プランへの申込みの場合は、その申込みをサポートする追加書類を提出する必要があります。細かい部分は保険会社によって若干異なる事もありますが、だいたい、申込みをする方が本当に現在その州に居住しているかや、正しい理由の元での申し込みかを証明できる書類が必要になります。

例えば、上のライフ・イベントの①の場合ですが、お子さんのバース・サーティフィケート/Birth Certificate が有効な書類のひとつです。また、他州や日本から引越ししてきた場合は、賃貸契約書があれば、その方の名前と住所、契約日が入っているはずですので、十分利用できます。また、光熱費など公共機関が発行した書類等も有効ですね。

保険会社はこの書類によって、本当にその方がそのエリアに住んでいるのかという事や、納得できるライフ・イベントがあったことを確認したいのです。あくまでも保険会社に「なるほど、そういう事があって、今、このタイミングで保険の申込みね。納得!」と思わせる書類を用意できれば、申込みが却下されることはないでしょう。

例えば、雇用主スポンサーの保険を持っていましたが、突然解雇されてしまい、同時に保険も失ってしまいました。という場合は、上のライフイベントの「③それまで持っていた保険を失った」に該当します。この場合の申込みをサポートする書類の目的は、「解雇」というイベントを証明する事ではなく、仕事を失ったことに起因する保険の喪失を証明する事になります。

ですのでこの場合は、保険会社やそれ以外の提供元(職場提供の保険の場合、勤務先の総務・人事部等)が発行した、●月●日にて、この方のカバレージは終了します。という書類が用意できれば、申込みは受け付けられるでしょう。

これは実際にあった例ですが、「もともと持っていた保険が無くなってしまいました。どうしても保険を持っていたいので申込みできますか?」というご相談を受けたので、保険が無くなった理由を伺ったところ、はっきりした回答をいただけませんでした。

そこで「保険が無くなったことを証明する書類はありますか?」と聞いたら、「保険会社から発行された書類がある」という事でしたので、見せていただきました。確かにそれは、ある保険会社が発行したその方宛てのカバレージのキャンセル・レターで、●月●日で・・・と記載されてありましたが、そのレターにはハッキリと「あなたの保険料の未払いにより、カバレージは終了します」と記載されていました。

これは確かに日付、名前、住所、そしてカバレージを失うことが記載された書類ですが、加入者が保険料を払わなかったことによる保険の喪失ですので、ライフイベントによってやむ終えず保険を喪失したわけではありません。

この書類はライフイベントのサポートとして機能しないだけでなく、「加入者は保険料を払いません」と加入者のマイナス要素を伝えてしまうことになるので、保険会社社が申込みを受けるはずがありません。この方には、「この書類では申込みをサポートすることはできません。」とお伝えしたのですが「どうしてもやって欲しい」と強く希望されたので、しょうがなく申込みを進めたところ、やはり申込みは却下されました。

このように、スペシャル・エンロールメントは、個々の状況によって複雑になることがありますので、是非、信頼できる保険のエージェントに相談されることをお勧めします。ライフイベントによっては、書類を用意するのが難しい場合もりますし、スペシャル・エンロールメントの期間自体もライフ・イベントによって異なります。また、その保険の開始日も異なります。そう言った個々の複雑な状況を踏まえて、申込みをスムーズに進められるのが、エージェントだからです。

もちろん、このブログでもスペシャル・エンロールメントのご相談を受け付けますので、お気軽にお問い合わせください。

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